セーラームーンに出てくるブラックムーンの一族の皆さまに萌え萌えするブログです。リンクはカテゴリの欄からどうぞ。/管理人・てりーぬ
なんか思ったより長くなりそうだったので一旦切ります>人<
デマンドとルベウスのねつ造小説…のような文章
デマンドが即位するまではルベウスとため口だったらいいなという、よくわからない欲望のためだけに
書いています…
ねつ造設定オンパレードを許してくださる方は続きからお願いしますm・・m
デマンドとルベウスのねつ造小説…のような文章
デマンドが即位するまではルベウスとため口だったらいいなという、よくわからない欲望のためだけに
書いています…
ねつ造設定オンパレードを許してくださる方は続きからお願いしますm・・m
「デマンド様がいらっしゃらないんです」
明日という日を控えているのに、と、動揺を隠せない侍女が俺に言った。
宮廷の中は、明日の準備でさっきからネメシス中の関係者がごった返している。
「段取りの確認や、衣装合わせがあるのに…ルベウス、どこか、心あたりは
ありませんか?」
普段だったら俺に進んで口も聞かない王族の召使が、藁にもすがるような眼で俺を見てきた。
心当たり…無いことはなかった。
俺達4人が、昔からよく集まっていた場所だ。
でも、こいつらにはあの場所は教えてやらない。あそこは俺達だけの秘密の場所だったし、
デマンドは一人になりたい時にあそこに行くんだ。
「さあな、明日には戻ってくるんじゃねえの?」
俺は侍女たちに肩をすくめて見せると、「明日じゃ遅いんです!」とか、「役立たず!」
なんて騒ぎたてる声を無視して宮廷の外に出た。
おめでたい日の前だというのに、相変わらずネメシスの空はどんよりと黒くて、身震いする程寒かった。
今日は一段と気温が低いらしく、白い粉みたいな雪が風に舞っていた。
俺は羽織っていただけの防寒着の前を合わせると、足早にあの場所へ向かった。
居住区を抜けると、吹雪はいっそう強く、俺は前のめりになりながら歩いた。
昔は、こんなひどい吹雪なんてなかったのに…
ぼんやり、進みながら考えた。
ネメシスは、俺達が子どもだった頃より、ますます住みにくくなっているような気がした。
このままいくと、俺達は一体どうなってしまうんだろうか。
一人で黙ってこんなところを歩いていると、余計なことを考えてしまう。
俺は漠然とした不安を頭に巡らせながら、あの場所へ続く坂道を上った。
坂道は上に行くにつれて険しく、剥き出しの岩肌に雪が凍って、俺は何度か転びそうになった。
そのたびに「くそっ」だの「いてて」だの、思わず悪態をついてしまって、あいつに聞かれていないか
そわそわと辺りを見回した。
終わりの方は、もう道とは言えない位の坂道を登り終えると、ようやく開けた場所にたどりついた。
俺達の秘密の場所だ。
小さいころ、仲良しだった4人で、よく大人の目を盗んではここに集まって遊んだ。
ここは、この星の中で一番の景色が見える、特等席だったんだ。
「デマンド」
俺は、丘の上に立つ白い人影を呼んだ。
デマンドは、いつからそうしているのか、空の向こうの青い星をじっと見ていた。
どんなに風が吹こうと雪が降ろうとお構いなしに突っ立ったまま動かないから、
「デマンド」
俺は、まさか、立ったまま死んでるんじゃないかと怖くなってもう一度名前を呼んだ。
ようやく人影がこっちを向いた。白い輪郭が吹雪と混ざり合って、俺は、昔読んだ童話の
氷の世界の女王のことを思い出した。
「こんなところで、何やってるんだよ。風邪でもひいたら、どうするんだ、明日」
つづく
明日という日を控えているのに、と、動揺を隠せない侍女が俺に言った。
宮廷の中は、明日の準備でさっきからネメシス中の関係者がごった返している。
「段取りの確認や、衣装合わせがあるのに…ルベウス、どこか、心あたりは
ありませんか?」
普段だったら俺に進んで口も聞かない王族の召使が、藁にもすがるような眼で俺を見てきた。
心当たり…無いことはなかった。
俺達4人が、昔からよく集まっていた場所だ。
でも、こいつらにはあの場所は教えてやらない。あそこは俺達だけの秘密の場所だったし、
デマンドは一人になりたい時にあそこに行くんだ。
「さあな、明日には戻ってくるんじゃねえの?」
俺は侍女たちに肩をすくめて見せると、「明日じゃ遅いんです!」とか、「役立たず!」
なんて騒ぎたてる声を無視して宮廷の外に出た。
おめでたい日の前だというのに、相変わらずネメシスの空はどんよりと黒くて、身震いする程寒かった。
今日は一段と気温が低いらしく、白い粉みたいな雪が風に舞っていた。
俺は羽織っていただけの防寒着の前を合わせると、足早にあの場所へ向かった。
居住区を抜けると、吹雪はいっそう強く、俺は前のめりになりながら歩いた。
昔は、こんなひどい吹雪なんてなかったのに…
ぼんやり、進みながら考えた。
ネメシスは、俺達が子どもだった頃より、ますます住みにくくなっているような気がした。
このままいくと、俺達は一体どうなってしまうんだろうか。
一人で黙ってこんなところを歩いていると、余計なことを考えてしまう。
俺は漠然とした不安を頭に巡らせながら、あの場所へ続く坂道を上った。
坂道は上に行くにつれて険しく、剥き出しの岩肌に雪が凍って、俺は何度か転びそうになった。
そのたびに「くそっ」だの「いてて」だの、思わず悪態をついてしまって、あいつに聞かれていないか
そわそわと辺りを見回した。
終わりの方は、もう道とは言えない位の坂道を登り終えると、ようやく開けた場所にたどりついた。
俺達の秘密の場所だ。
小さいころ、仲良しだった4人で、よく大人の目を盗んではここに集まって遊んだ。
ここは、この星の中で一番の景色が見える、特等席だったんだ。
「デマンド」
俺は、丘の上に立つ白い人影を呼んだ。
デマンドは、いつからそうしているのか、空の向こうの青い星をじっと見ていた。
どんなに風が吹こうと雪が降ろうとお構いなしに突っ立ったまま動かないから、
「デマンド」
俺は、まさか、立ったまま死んでるんじゃないかと怖くなってもう一度名前を呼んだ。
ようやく人影がこっちを向いた。白い輪郭が吹雪と混ざり合って、俺は、昔読んだ童話の
氷の世界の女王のことを思い出した。
「こんなところで、何やってるんだよ。風邪でもひいたら、どうするんだ、明日」
つづく
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